お薬辞典 







2017年01月19日

うつ病の重症度、および自殺念慮に関連する血中代謝物を同定

 九州大学などの研究グループが、抑うつ症状を呈する患者(うつ病や躁うつ病患者)から採血し、微量の血液成分から数多くの代謝物の計測を行い、うつ病の重症度に関連する血中代謝物(3-ヒドロキシ酪酸、ベタインなど)を発見したそうです。

 さらに罪悪感、自殺念慮などそれぞれの症状毎に関連する代謝物が異なることを発見しました。

 また、自殺念慮の有無や強さを予測するアルゴリズムも開発しましたと、研究グループは発表しています。



 現在のうつ病などの診断には、面接やアンケート式の抑うつ重症度評価尺度を使って、専門医が(大げさに言えば)『主観的』に患者さんの状態を判断しています。

 私自身が十数年前に問診を受けた際も、手書きの問診票と面接で、当時は「大うつ病」と診断されました。(今の私は重度の躁うつ病と診断名が変わっています)。

 比較的最近の年に、光トポグラフィー検査も受けました。ですが、光トポグラフィー検査も診断に関しては、「補助的な役目」であって、現時点ではまだ、完全な診断ツールというわけではありません。

 光トポグラフィー検査は、うつ病・躁うつ病・統合失調症の傾向があるかどうか調べるというものですが、誤診を招きかねないという議論もまだあるのだそうです。


 そこで、今回のニュースです。

 3医療機関の患者さんの血中代謝物(血中の物質)と抑うつ重症度を調べたところ、『抑うつ重症度に関連する血中代謝物を20種類同定することに成功』したというのです。

 詳しくは、研究グループのPDFファイルページに載っているので割愛しますが、何が今後につながるかというと、血液検査をすれば、うつ病の重症度が判るようになるかもしれない、という点です。

 これまで、問診という専門医の主観的な物差しで、うつ病かどうかを判断していたのを、軽度か重度か等まで血液検査で『客観的』に判断できるかもしれないということなんですね。

 もしかすると、専門医でなくとも、内科あたりでも血液検査で、「あなたはうつ病の傾向があるから、精神科を勧めます」と言われる時代がくるかもしれません。


 さらに『抑うつ気分、罪悪感、自殺念慮などそれぞれの症状毎に関連する代謝物が異なることを発見』、と発表されています。

 重度のうつ病等の患者さんでも、軽度の抑うつ症状の患者さんでも、自殺の心配はしなければなりません。

 場合によっては、入院が必要なレベルの人だっているでしょう。

 血中のどの物質が多いか少ないかで、患者さんの危険な症状が、客観的に測定できるというのは、凄い進歩だと思います。


 また、GABA(ギャバ)という物質は、今やストレス低減をするチョコレートに配合され市販されています(現時点では、まだ疾病の治療、予防を目的としたものではありませんが)。

 このように、今回分った代謝物も、食品などで血中濃度を調節することが出来れば、症状低減に役立つかもしれないのです。

 時間はかかると思いますが、様々なことに発展するであろう研究について、今回ご紹介させていただきました。


 より詳しい研究内容は、下記の九州大学のHP(PDFファイルです)にアクセスして下さい。




by はたけ(^ω^)さん | Com(0) | 関連の新聞記事など このエントリーを含むはてなブックマーク
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