お薬辞典 







2006年03月05日

SSRI,SNRIが認可されてからの治療法

  うつ病は心身の疲労状態ですから,休養をとることも大切です.仕事のペースを落としたり,しばらく休暇をとったり,場合によっては入院したりすることも必要です.従来のうつ病の治療は,三環系抗うつ薬が主流でしたが,副作用(口渇,便秘,排尿障害など)や遅効性(抗うつ効果がでるまでに2〜4週間かかる)の問題がありました.最近では,副作用の少ない抗うつ薬の開発が進められ,選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が登場しました.

  これらの薬は,抗うつ作用が強く,副作用が少なく,速効性があるというものです.ちなみに薬名をあげますと,SSRIとしてはデプロメールルボックスパキシル,SNRIとしてはトレドミンが日本でも承認されています.そして,これらの薬はあくまでも医師から処方してもらい服薬指示を守ることが大切です.

  なお,以下の図はSSRI・SNRIを主軸にしたうつ病治療プロトコルです.クリックすると拡大図が表示されます.また赤字で筆者の治療経過を示しています   

  現在のうつ病治療法




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2006年03月04日

主な抗うつ薬

今日は主な抗うつ薬の紹介します.抗うつ薬は脳に働き,セロトニンノルアドレナリンなどを増やす効果があります.これらホルモンは脳内でやる気や落ち着き,イライラや怒りなどをコントロールしています.このバランスが崩れた場合,うつ状態から気分を上向きにさせ,種類によってはやる気を起こさせる働きをします.

 なお,どの抗うつ剤でも共通するのが,個人差はありますが確実な効き目が現れるのに1〜2週間以上かかります筆者もトレドミンを使用し始めて,明らかにうつ気分が解消されたのにひと月,やる気がでるようになるまでふた月かかっています.

主な抗うつ薬
グループ 世代 化学名 商品名

SNRI

第4世代 ミルナシプラン トレドミン
SSRI 第3世代 フルボキサミン デプロメールルボックス
パロキセチン パキシル
セルトラリン ジェイゾロフト
四環系抗うつ薬 第2世代 マプロチリン ルジオミール
ミアンセリン テトラミド
セチプチリン テシプール
その他 トラゾドン レスリンデジレル
スルピリド ドグマチールほか
炭酸リチウム リーマスほか
三環系抗うつ薬 ロフェプラミン アンプリット
アモキサピン アモキサン
ドスレピン プリチアデン
第1世代 イミプラミン トフラニールほか
アミトリプチリン トリプタノールほか
トリミプラミン スルモンチール
ノルトリプチリン ノリトレン
クロミプラミン アナフラニール




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2006年03月03日

SSRI(セロトニン再取り込み阻害剤)

 セロトニンは神経細胞内で作られ,神経伝達物質として放出されると同時に,同じ神経細胞に再度取り込まるという性質があります.正常であればこのバランスが保たれているのですが,うつ病パニック障害などでセロトニンが低下してくるとバランスが崩れ,思考面や感情面で様々な症状を引き起こしますたらーっ(汗)

 抗うつ薬を使うことで,ストレスによって脳内のセロトニンなどが減少するのを防いでいきます.そして神経伝達をスムーズに行い,服薬を続けていくことで,神経伝達物質の機能が正常化し,症状が改善されていきますグッド(上向き矢印)

 パキシルなどSSRIが他の抗うつ薬と大きく違うところは,セロトニンにのみ作用することです.従来の薬はうつ病以外にも作用する為,副作用が出る場合が多かったのですが,従来に比べ副作用が少なくて服用しやすいことで注目されていますかわいい
 ただし,2006年02月09日の朝日新聞が,『抗うつ薬「SSRI」,妊婦は注意 子に呼吸障害の恐れ』という記事を掲載しました.アメリカ・カナダでの結果ということですが,精神病薬には少なからず何らかの副作用があります.患者といっても,それぞれの薬の特徴・副作用を各自でチェックしていくことが重要です信号



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2006年03月01日

パキシル(SSRI)

商品名(一般名)   パキシル(塩酸パロキセチン水和物錠)

薬価: 137.20 円 / 10mg1錠
特徴: パキシルは我が国で2番目に認可されたSSRIです.さらにパキシル製造元のグラクソ・スミスクライン社がうつ病の啓発CMを行ったことで有名です.気持ちを楽にして,意欲を高める.気分を落ち着ける.主にうつ病やパニック障害に処方され,その他には強迫神経症・月経前不快気分障害・摂食障害にも用いられます.
副作用: 頭痛・眠気・日中の倦怠感 ,吐き気・胃痛(副作用が出ても多くは2週間程度でおさまるが,それを越えてもおさまらない場合はパキシルが合わない体質である可能性がある) ,口腔内の渇き ,便秘・下痢,性欲の低下 ,発疹・かゆみ ,排尿しづらい.
まれに,セロトニン症候群(錯乱・発熱・発汗・ふるえ・痙攣),肝機能障害(食欲不振・黄疸).
パキシル10mg パキシルは新しい抗うつ薬などとして多くの患者さんが使用して,回復傾向の方が多いようです.薬物動態は20mg投与した場合,血中濃度で,最高濃度到達時間は4~6時間,半減期は約14時間前後でした(グラクソスミスクライン).しかし,完治したといっても実際止めるときには注意が必要です.
 パキシルは止める際は,徐々に服薬量を減らしていく事が必要で,突然止めてしまうと急激に薬の血中濃度が下がり,反動として離脱症状が必ず出ます.離脱症状として多いのは,めまい,ふらつき,吐き気,嘔吐,頭痛,不眠,疲労感などがあります.
 これらは服薬を再開すると改善されますが,離脱症状を起こさないために,飲み始めたら毎日欠かさず服薬することが大切です.
  
 パキシル減薬について

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2006年02月28日

ルボックスとデプロメール(SSRI)

商品名(一般名)   ルボックスデプロメール(マレイン酸フルボキサミン錠)

薬価: 50.10 円 / 25mg1錠 (ルボ),  87.80 円 / 50mg1錠 (デプロ)  

特徴: デプロメールは,1999年に我が国で始めて認可されたSSRI抗うつ剤です.セロトニン系の神経にだけ選択的に働くのが特徴で,この特性により,従来の抗うつ薬に多い口の乾きや便秘,心毒性などの副作用が軽減されています.憂うつな気分をやわらげて,意欲を高める.また,不安や緊張した気分をほぐし,気持ちを楽にしてくれます.うつ病のほか,強迫性障害,社会不安障害,摂食障害,過食嘔吐,月経前不快気分障害など,いろいろな心の不具合に応用されます.
副作用: 一般的な副作用としては,吐き気,ねむ気,口の渇き,便秘などですが,重いものではまれに悪性症候群の無動,口をつぐむ,強度の筋肉のこわばり,嚥下障害,頻脈,血圧変動,発汗,発熱症状があります.さく乱,けいれん,重い肝障害,また低ナトリウム血症,意識障害などの報告があります.

ルボックス25mgデプロメール50mg ルボックスやデプロメールは併用による相互作用も多く,筋弛緩剤との併用を禁じるなど注意を要します. 薬物動態は,血中濃度で約4~5時間後に最高濃度に達し,半減期は約9~14時間で低下した(デプロメール結果:明治製菓). 肝臓腎障害,ほかの精神病の既往,緑内障,高齢者での使用には危険を伴いやすく,妊娠中,授乳中の婦人には投与を避けます. また,18歳未満の人には,治療の効果と危険性をよく考慮した上で使用が決められます.



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2006年02月27日

ジェイゾロフト(SSRI)

商品名(一般名)   ジェイゾロフト(塩酸セルトラリン)
薬価: 137.2 円 / 25mg1錠 ,  241.1 円 / 50mg1錠
特徴: ジェイゾロフトは2006年7月から使用が認めらた,国内3番目の選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRI)です(記事の日時と認可時期が前後してますが,9月の記事を2月に移動しています).うつ病やパニック障害を中心に,強迫性障害,社会不安障害,月経前不快気分障害など,いろいろな心の不具合に応用されます.
副作用: 比較的安全性の高い抗うつ薬です.従来の薬に多くみられる口の乾きや便秘なども少なくなっています.他のSSRI・SNRI同様,2週間くらいで軽くなりますが,改善されない場合は医師に相談してください.
 他の向精神薬にも見られることではありますが,稀に神経過敏や不安感を生じたり,イライラ・そわそわ落ち着かない気分になる可能性があります.深刻にならずに使用を続け,やはり長期改善されない場合は医師に相談してください.ジェイゾロフトがマッチした場合,長期の維持療法にも適します.
 重い副作用は頻度的にほとんどありませんが,この系統(SSRI)の場合は「セロトニン症候群」があります.混乱状態,発汗,体のぴくつき,ふるえ,けいれん,発熱といった症状があらわれます.これらの悪性症状が出た場合は,直ぐに医師に連絡してください.
ジェイゾロフト25mgジェイゾロフト50mg  ジェイゾロフトは日本では3番目のSSRIですが,世界では1番使われている有名な抗うつ薬です(ナゼ認可が遅れたか?欧米人には効き目があっても,日本人での治験結果は芳しくなく,医師等が懐疑的にとらえているようです).ですので,これまでのSSRIやSNRI,3環系のお薬で十分な効果が得られない人など,薬の切り替えを選ぶ医師や,希望する患者さんが増えないと,日本人にとって良薬かは判別できません(しかも,薬代が高くなります).

 なおこの薬のメリットは,今までのSSRIの中で1番 離脱症状 が軽いこと,再燃・再発可能性が低いと臨床試験から明らかになったことです.


ひらめきもし,ジェイゾロフトをお使いの方で感想などありましたら,コメントくださいませひらめき 
 

exclamation×2なお,この記事は2006年時点の内容です.2008年以降の更新記事は,お薬辞典 にて公開していますので,そちらで確認してください.>>ジェイゾロフトの薬物動態など

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