お薬辞典 







2006年05月17日

精神科で必要とされる患者力とは

 昨日も書きましたが某局で悪い医療機関を滅多切りにする医療系番組がありました.今日その番組に対抗するかのごとく,地元新聞の評論にタイムリーな記事が出ました.
 「患者さんの力量・・・医療の質向上促す要件」と題し,精神科医が執筆していたので一部引用させていただき,一部うつ病患者である筆者の考えを組み入れました....続きを読む



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2006年05月16日

患者による患者のための患者力とは

 某局のテレビ番組で『患者力で命を守れ!サイテー最悪病院にダマされないぞSP!!』 が大々的に放送されました.番組内で放送された内容ほどではありませんが,確かにドクハラ医師は身近にもいるでしょう......続きを読む

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2006年05月14日

うつ病患者の自殺行動はどの時期か?

 本題に入る前に,うつ病の簡易治療ステップ図(Kupfer DJ.1991より)を説明しましょう.正常な状態から病状が悪化し,急性期治療によって回復に向かいます.ほぼ病症が安定すると寛解といい,さらに完全回復まで投薬治療を継続します.回復後は再発予防に6ヶ月〜1年ほど投薬治療などを続けます.この間,回復までにうつ病をぶり返すことを「再燃」,回復後に発病することを「再発」と呼んでいます.
うつ病治療の過程

 さて,うつ病に関わる自殺についてですが,次の図を見ながら説明します.近年の日本では,リストラ大不況で中高年の自殺者増加がみられました.精神的ストレスから体調を崩して内科に受診したが,一向によくならない.そのうち,イライラなどで気分が滅入ってくる.こういった時代背景のもとでも,内科などにかかった患者が,精神科内容の適切な医療を受けられるのは50%程度だそうです.この例が全てではありませんが,本人や周りが気づかず図のうつ病の発病初期(ピンク色)に,自殺してしまうケースが多いそうです
 うつ病が深刻になり低迷期(青色)に入ると,自殺念慮を抱いても行動力が低下していて自殺を実行することはあまりありません.筆者もそうでしたが,ドン底の時はむしろ本気で死にたいのです.朦朧とした頭で,殺してくれとまで言いたくなるのです.ほとんど精神は死んでいる状態なのです.けれども気だるくて,体も重く感じて何もできる時期ではありませんでした

うつ病と自殺 

 筆者が実行に移したのは,回復期(緑色)にあたるときでした(→4月22日).また多くの人が回復期に自殺している事実もあります.筆者にとってのきっかけは,ほんの些細なことでした.回復期とはいえ,うつ病患者の精神や感情は大きな振れ幅の起伏があります.元気な日の次の日,些細なことでもドン底気分になるのです.けれども,思っているより体は軽い...死にたいと思い込んで,そこに具合よく首を絞められそうな紐が目に入ってくると,ふつふつと「死にたい」という感情が脳を支配して,実行に移してしまうのです(あくまで筆者の場合ですが...それに今ではきっかけになった事なんて気になりません).
 そして再燃・再発初期(ピンク色)にも回復期同様のことが言えます.ただ,このときは治療経験があるわけですから,自分で溜め込まないよう主治医家族・周りの大人に,自分の行動や言動を注意深く見守ってもらうことが,自殺予防の早道だと思います.筆者も家族に支えられて,現在こうして生きています.生きているって,悪いこともあるけれど,いいこともあるもんですよ.

 筆者は前日の記事にある「パキシル」ではなくSNRIの「トレドミン」を使用していました.それに三環系や他の抗うつ薬の場合でも自殺が防げなかった例はあるようです.今日言いたかったのは,自殺が薬の作用・副作用のために起こるのではなく, 「自殺念慮があり」,「初期・回復期で実行できるほどの体力があり」,「たまたま一人になったとき,一人暮らしをしているなど孤独な場合」,と条件が一致して実行してしまう,という発病・治療過程の盲点にあることです.自殺を防ぐためには,医師と患者の家族などの周りの人が,患者の言動や行動を注意深く観察する必要があります.また,かかりつけ医が患者(家族含め)さんとのつながりを深めること・家庭内や患者自身で防げない場合は入院を勧めることなど,精神科系の学会でもこの問題に真剣に取り組んでいるようです.
 なお,2つ目に自殺を実行するには体力がいると述べましたが,前日のアメリカの結果で若者が自殺衝動を起こしやすいのは,若気の至りではありませんが,短絡的になりやすい年頃で,行き場の無いエネルギーを自殺という形で放出しやすいためではないかと,筆者は独断で捉えています.なお,他に情報・意見のある方は,コメント・トラックバックをご活用ください.


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2006年05月13日

若い大人も自殺行動増加 抗うつ剤パキシルで警告

 現在日本では,毎年1万5千人が交通事故で亡くなっている一方で,自殺数は3万件にものぼり,その自殺者の多くは「うつ病」の症状に悩まされていたと考えられています.また,自殺者の死ぬ前の精神状態を研究する心理的剖検の結果では,9割以上の自殺者に精神医学的障害が認められています. なお,グラクソ・スミスクライン社が日本で調査したところ,日本の成人人口の6.7%がうつ病に悩まされていると報告しています.極論ですが,つまり日本は650万人のうつ病患者=自殺予備軍を抱えているとも考えられます
 ここで,アメリカ・ワシントンからの記事を引用します・・・日本でも販売されている抗うつ剤「パキシル」を服用した20代を中心とする若いうつ病患者に,自殺を試みる行動が増える傾向があることが分かり,米食品医薬品局(FDA)が12日,医師に対し服用者の慎重な観察を求める警告を発表した. FDAは子供の自殺傾向を強める恐れがあるとして2004,パキシルなど抗うつ剤全般に強い警告表示を義務付け,その後,成人患者への影響を調べていた. 製造元の英グラクソ・スミスクラインが総計約1万5000人が参加した複数の臨床試験の結果を分析し,FDAに報告したところ,自殺を試みる行動はパキシル服用者で11人0.3%)と,偽薬(プラセボ)を飲んだ患者の1人(0.05%)より多く,11人中8人が18〜30歳と比較的若い年齢に集中していた・・・
 新聞には続いて,パキシル服用者にうつ症状の改善も見られたとありました.筆者はこの「自殺ハイリスクの原因」が「パキシルなど抗うつ薬」だけにあるとは思っていません.むしろ,うつ病の治療過程に自殺防止のカギがあると思います.これは筆者自身が自殺未遂をした経験から述べる自論です.それは,明日述べましょう.

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2006年04月25日

担任教諭の給食に抗うつ剤入れる!? 

 「栃木で中3女子2人,担任教諭の給食に抗うつ剤入れる!?」 というニュースがはいりました.担任教諭にもっと優しくなってほしいと思って,ネットで塩酸クロミプラミン錠(トリプタノールを買っていた生徒Aから譲り受け,給食のとき教諭のなめこ汁に入れたというのです.しかも3錠も.患者ですら徐々に増やす薬を,一気に摂取すれば体もおかしくなります...その教諭は嘔吐などし救急車に運ばれ,その後回復したそうです.
 さらに悪いことに後日,トリプタノールを譲り渡した生徒Aは,自責の念に駆られ大量薬物摂取のため昏睡状態に陥ったというのです...数日後,教諭もその子も無事に退院し,学年全員で修学旅行に向かうことになっているようです.
 
 ここで筆者が言いたいのは,抗うつ薬をはじめとする本来医師の処方箋によって買う薬が,現在インターネット・携帯サイトで販売されてていることへの反感,,,というかわだかまりです.これは明らかに違法です.薬事法第24条第1項(医薬品の無許可販売)麻薬及び向精神薬取締法第1条(向精神薬の濫用による保健衛生上の危害)に違反しているのです.
 とはいえ,筆者自身もこうしてブログというインターネットの恩恵を受けている...もちろんネット上での違法な活動には参加していません.でもこれと言って,筆者自身がこの問題に助力できる方法が浮かびません!政府や人任せなのに文句を言うようですが,早くネット上の法整備ができてほしいです.(他人任せで反感を訴えても,実際苦労している人に難題を押し付けていることになるでしょ...だから政府の人とかには申し訳なく思うこともあるけれど)
 惜しむらくは,生徒Aさんのように心の悩みがある子供に対して,親が心の悲鳴を感知できなかったのかということでしょうか...皆さん,最近,親子の会話していますか?親でも子でも誰でもいいです,つらかったら,つらそうな人がいたらお医者さんに相談しましょうよ...

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